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戦争法廃止をめざす東大有志の会のブログです

講演会「朝鮮半島の平和・非核化と日本の平和との関わり」

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  朝鮮半島の平和、非核化は日本の平和と深く関わっており、日本はこの問題とどう向き合うべきなのかを考える機会として、以下のような趣旨から朝鮮史の専門家である和田春樹 東大名誉教授をお招きしての講演会を企画いたしました。

  朝鮮半島問題では昨年米朝の対立は激化し、12月には戦争が勃発するとまで言われていましたが、それから1年足らずの今年6月12日に両国トップが握手をし、これから平和をめざそうという合意がなされました。

  これについて朝鮮史の専門家である和田春樹東大名誉教授は「1986年のレイキャビクでのゴルバチョフレーガン会談に近い。歴史的、画期的な会談だ。この地域に住む私たちにとっても大事だと思う。」と評価し、「日朝国交樹立を加速すべき」と述べています。

 また元内閣官房副長官補の柳澤協二氏は「この問題は圧力一辺倒では解決しない。別のやり方、褒美を与え自ら進んで非核化してもらうことで、いずれこの道筋を通ると思っていた。平昌五輪を契機に金正恩がオファーを出し、それにトランプが答えて局面が変わった。問題解決の道筋としては正しい選択だった。この流れは止められないと思う。」「北朝鮮と米国の対立関係が解消すれば、在日米軍の駐留の意味は半分なくなる。」「日米同盟強化以外の選択肢を模索するときだ。」と述べています。(いずれもサンデー毎日、2018年6月12日)

  9月19日に行われた南北首脳会談では、4月の首脳会談での「一切の敵対行為を全面中止」「非武装地帯を実質的な平和地帯としてゆく」ことを明記した板門店宣言をさらに具体化し、板門店の共同警備区域の非武装化や遺骨発掘調査なども盛り込まれた「合意」がされました。

  また同日行われた南北軍事トップ会談では、共同警備区域の地雷撤去作業を出発点とし、軍事合意が体系的かつ正常に進むよう相互に努力してゆく」ことなどの「軍事分野の合意書」が交わされました。この「軍事分野の合意書」について姜尚中氏は「実質的には不可侵条約に近いもの。朝鮮半島の陸海空に関し、一定の範囲において軍事行動が取れないようにする緩衝地帯を設定。万が一米朝関係が決裂しても、米軍の一方的な軍事行動を事実上抑制する安全装置をつくった」と評価 しています。(AERA、10月1日号)。

 

 テーマ :朝鮮半島の平和・非核化と日本の平和との関わり

 ―朝鮮半島の平和のプロセスに日本としてどう関わるべきかー

講師: 和田春樹東大名誉教授 

日程: 11月2日(金)18時30分より (18時開場)

場所: 東京大学工学部2号館221号講義室

主催: 東京大学職員組合、戦争法廃止をめざす東大有志の会、UT-CAS